仮説つれづれ日記

今年は学校を変わり5年生担任です。仮説実験授業は《花と実》でスタートしました☆

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《燃焼》1時間目



満を持して(笑),いよいよ《燃焼》の授業を始めた☆
ここんところ,6年生を担任したときには欠かさずやっている授業書だ。
ところで今年は,6月に四国大学にて行う授業運営法研究会にてこの授業書をとりあげる。
そういう関係もあり,いつも以上にじっくりと事前研究に力と時間をかけてみようと思い立つ。
さっそくこの授業書の作成~まとめあげの作業に中心的にかかわった平林浩さんの解説を読んでみる。



ボクがアンダーラインを引いた部分をピックアップしていくと,この授業書のねらいは
どうやら大まかにいって2つ挙げられるようだ。

 この授業書は,当時すでに発表されていた《結晶》のすばらしい成果に刺激されて作り始めた,
といってもよいと思います。《結晶》の授業書で授業をすると,原子やイオンや分子が
きちんとならんでくっつきあっている結晶の状態を,子どもたちは生き生きと頭の中に描くようになります。
それと同じように,「燃焼」という現象をとりあげることによって,気体の分子のイメージを
子どもたちに描かせることができるのではない,と思いついたのです。
 もし空気の分子を絵のように頭の中に描くことができたなら,その空気の中で,
鉄なら鉄の原子だけでできている結晶をもやし,それが酸化鉄という分子をつくることも,
絵のように頭の中に描くことが出来るのではないか・・・。

 こんなわけですから,授業書作成のほうも,「燃焼」そのものを教えるというより,
分子と分子,原子と原子が生き生きと頭の中を飛び回って,化学変化を想像,予想できるような方向へと,
どんどん進んでいったように思います。


なるほど。「原子・分子が生き生きと頭の中を飛び回る」「生き生きとしたイメージをもとに想像・予想する」
ということか。《もしも原子が見えたなら》と一緒に作成された経緯がよく分かります。

というわけで,まず1つは「原子・分子が飛び交うイメージを豊かに空想する」ということ。


 たしかに「原子・分子のイメージを使って」というところでは,《もしも原子が見えたなら》ですが,
やはり,「燃焼」という化学上の概念を無視するわけには生きません。
化学変化の入門であれば,身の回りにある大変激しい化学変化である「燃焼」を,はっきりと
「ものとものとの結合である」として教えていく必要があるからです。

 教科書で学んだ子どもたちは,「酸素にはものを燃やす力があり,二酸化炭素には火を消す力がある」
というふうに考えているようです。そんな観念的な「燃焼」でなく,
きちんとした原子論的な「燃焼」の概念
の教育の必要も感じました。


なるほど。2つめは「観念的な燃焼の概念じゃなく,ものとものとの結合であるということが
明確に伝わるようにする」
ということか。
ただやっぱり,知識というのは豊かなイメージに支えられて初めてその有効性が発揮されるものでしょう。
「飛び交う原子・分子のイメージを豊かに描きながら,化学変化を予想するおもしろさ」
というのが,この授業書の一番のねらいであると感じました。

これなら,最近のボクの課題「遊ぶように」とからんでくる。
授業そのものの楽しさは,問題の精選と配列が長年の研究で確立されている授業書が保証してくれます。
ボクは,さらに夢中になって未知の問題に取り組めるよう,イメージ豊かに原子・分子の振るまいが描けるよう,
授業者としての手だてを考え,尽くせばいいわけです。よし!


20070524071653.jpg

まず最初は【質問】から始まります。「鉄も細かくすれば燃えるだろうか?」
その前に短いお話がある。
でも,その部分がけっこう大切だと思ったので,画像のようなものを準備して見せてまわりました。

「木ってよく燃えることは知ってるやろ? でも実は,丸太のままではすぐには燃えないんやって」

いいながら,乾燥した木ぎれにチャッカマンの火をあてる。でも,黒いすすがつくだけ。
次に「これならどう思う?」と言ってガスバーナーを取り出す。
子どもたちは「えぇ!?」とか「やばいんちゃうん?」と盛り上がっている。
ゴーッとしばらくあぶって火を止めてみると・・・これまたやはり,黒いすすがついているだけ。
木ぎれは温もっているのに,炎を上げて燃えなかった。グループをまわりながら1つ1つ実演してみせる。

「でも細かくすれば,みんながよく知っているようにすぐに燃えます」
といって,鉛筆削りの削りかすを蒸発皿に入れてチャッカマンの火をつける。
すぐに火がつき,炎が出る。
「ホンマじゃ~・・・」
「だからバーベキューなんかで,いきなり丸太に火をつけようとしてもダメなんよな♪」


20070524072127.jpg

「鉄も同じように火がつきません。というか,これは知ってるよな?」
と言いながら,チャッカマンであぶる。
次にガスバーナーであぶろうとすると,子どもが「とけるんちゃうん?」と言ってくる。
ニコッと返してやってみる・・・。ま,この程度じゃ融けはしない(笑)
※鉄の固まりは,こわれたイスからとってきました。
 この場合は,かなり温度が高くなっているので触らせません。



20070524072801.jpg

①よく燃えると思われている木も,大きな固まりのままでは燃えにくい。
②でも,細かに削ってやるとすぐに火がついて燃え出す。
③鉄も燃えないと思われているが,それは固まりが大きいからかもしれない。
④それじゃ,鉄を細かく削ったら本当に火がつくだろうか?



20070525072513.jpg

「鉄を細かくすると言っても削りはしない。そういう製品があるんだよ」
と言ってスチールウールを見せ,ちぎって配ってまわります。
これだけでも我先に手を伸ばして欲しがるから・・・可愛いものです(^^ゞ

「スチールというのは英語で,鉄ということ。つまり,鉄の繊維みたいなものだ」
と確認した後,予想を立ててもらいました。
※ちなみに,授業書の裏にはこの質問に対する答えが書かれてあります。
 それでボクは,その部分を入れずに印刷しました。
 ちょっと軽く考えてもらって作業に移ればいい部分なのかも知れないけど,
 ここでもやはり「どうなるんだろう?」という疑問と,その結果をドキドキしながら確認した後に
 自分たちの作業に移ってほしかったからです。



20070525071612.jpg

〔ア:燃える〕
手触りがザラザラしていて,なんか燃えそうだったから。
だって細かくしたんやもん。そしたら木と同じになると思う。

〔イ:燃えない〕
細かくしたといっても鉄は鉄。燃えるはずがない。
鉄には炭素がふくまれてないだろ? ということは,酸素とくっついて二酸化炭素が発生しない。ということは炎が出ないということ。

※このあたり《もしも原子が見えたなら》の学習とのからみが見られておもしろいです☆

〔ウ:強い炎なら燃える〕
そもそも鉄が燃えなきゃ鉄製品というのは作れないと思う。加工するんだから。


さて,討論にはならなかったけど,やはり解答が分からない状態で授業書を印刷し,意見をきいたのはよかったです。
「鉄だってこまかくすれば燃えるか?」という問いに対し,これだけ色々な意見が出たからです。
いろいろな意見を出しあった上で実際に見た方が,その後の思考の広がり方が違ってくると思います。

実験は,1カ所に集まってもらってボクがやります。
「まずチャッカマンの炎でやるよ」というと,「ほな,ウが正解じゃ!」なんて言ってますが・・・・・


20070525072849.jpg

あっという間に火がついて,「フ~」と息を吹きかけてやるとどんどん燃え広がっていきます。
「うわ!」とか「テクい~☆」なんてはしゃぐ子どもたち。

「鉄も,こうやって細かくすると燃えるんだね~。やってみたい? やってみたいよな!?」
と聞くと,そりゃもう「やりたい! やりたい!!」の大合唱(笑)

そこで,必要なものの準備をさせ,危険を避けるために必要な注意事項をきちんと聞かせた上で,グループ作業に移ります。


20070526075335.jpg

最初は,おそる,おそる・・・・・


20070526075405.jpg

あ,ついた!!


20070526075431.jpg

そうら,息を吹きかけろ~☆
※ここで「息を吹きかける」ことの意味が,授業がもう少し先に進むことで,
 納得して「ストンと腑に落ちる」ようになるんだと思います。



20070526075607.jpg

めっちゃ燃える~♪


今日の授業はここまで!
【質問】が1つと,子どもたちの作業だけで終わったんだけど,これでいい,これがいいと思ってます。
授業書の最初の方に出てくる【作業】って,けっこう大切なんだな~と最近は思います。
その作業での実体験を通して,子どもたちはこの後の問題に対する予想の根拠を考えるようにもなる。
「鉄でも簡単に火がついた」ことや「燃えたらボロボロになったこと」「別のものに変わったこと」
を,自分たちの目で確認していく作業が,このあとの思考の広がり方に影響をもつ気がします。

また,「マッチで火をつける」経験もさせてやりたかったのです(^^ゞ
最近は,マッチを擦ったことのない子どもが多いですからね。


さっそく,この日の授業について日記に書いてきてくれた子がいます。

《空気の重さ》《もしも原子が見えたなら》に続く仮説実験授業《燃焼》。
木は細かくすればよく燃える。鉄も細かくすれば燃えるから,何で細かくすれば
燃えるのかということが疑問だ。

今日,総合で《燃焼》をしました。目の前で焼いたりいろんなことをするので,
とってもおもしろかったです。明日も《燃焼》の授業があるので,
早く明日になってほしいです。


子どもたちがゆっくりと作業する時間を確保してあげたのはよかったかな?
何せボクも,明日の授業が楽しみです☆
  1. 2007/05/23(水) 10:35:05|
  2. 燃焼2007
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徳島で小学校教員をしています。

後藤浩之

Author:後藤浩之
小学校教員になって15年目。
仮説実験授業を始めて14年目です。
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