仮説つれづれ日記

今年は学校を変わり5年生担任です。仮説実験授業は《花と実》でスタートしました☆

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《日本歴史入門》11時間目



《燃焼》の授業は「もう1日おあずけ」ということにして,今日も昨日に引き続き《日本歴史入門》の第4部。
江戸時代前半の人口推移とその背景を考えるのが,第4部の主たるねらいになるとボクは考えている。

「イメージ検証授業の提唱」という論文の中で,板倉さんはこう書いています。
結局のところ,〈日本歴史入門〉という授業書は江戸時代という時代・社会のイメージを中心に,
その前後の社会(時代)のイメージをできるだけ客観的に教えようとしたものということになってしまうのです


ということは,「江戸時代前半」=近世と「戦国まで」=中世との時代(社会)の違いが明確に
浮かび上がるような,イメージができあがるような,そんなところも第4部の中で意識したい。
昨日までの問題で,江戸時代に入って耕地がグッと開け,米の収量が増え,それに伴って
人口がグングンと増えていったことが数量的にとらえられたはずです。
今日は,それが可能になった時代背景まで想像をめぐらせられるような授業運営ができればいいんだけど・・・
さて,どうなるでしょう?


20070530012044.jpg

例によって,今までの復習から入ります。
ただ,時間的なことや,「ここまでの知識の定着がほぼ完璧」だと思えることから,
人口グラフは授業の前から作り上げてしまうことにしました。
休み時間の間にここまでの板書を終わらせておいて,いざ授業スタート☆

「今日は人口グラフは最初から貼り付けてるから♪ こういう人口の変化になった要因を発表してもらおうか」

「人口が増えも減りもしなかったのは,どういう社会の仕組みからだった?」なんて質問を
していくと,どんどん手を挙げて発表してくれます。

20070530012613.jpg

※すぐに画像のような掲示物が貼り終えられました。

「さて,江戸時代前半は実は,明治以降のように人口がグングンと増える時代だった。
 明治以降は社会の仕組みが変わったことで発明や研究が進んで,反あたり収量が増えた。
 でも,江戸時代前半はそれよりも,耕地面積が増えたことが一番の要因だったらしい。
 今日は,『どうして江戸時代前半になって急に開墾が進んだのか』を考えてもらいたいんよ」

「えぇ!?」「うーん・・・」

「さあ,みんなは今,戦国の終わりにいます。その時代の百姓たちです!
 時代が変わった・・・とは一般の人は感じないだろうけど,でもなんか開墾を進められる時代になったようだ。
 そこで・・・! 今みんなはどういう土地に住んでいて,そしてどういったところに耕地を開いていくのか?」

今回,問題説明をしながら意識したことが2つあります。
1つは,平地と山地の様子の違いを具体的にイメージしてから予想を立てるということ。
これは単に「なだらかな」「急な」というだけじゃなく,
平地に住むということはどういうことか。
山地に住むということはどういうことか。

そういうことを,問題説明の中で軽くふれて想像してもらっておくということです。
生活や農業とくっつけて考えれば,灌漑や洪水のことも気になってきます。
小学生はそこまで想像できないにしても,ただの当てものに終わりたくないし,
第一,灌漑や洪水にめをつけることで,時代の変化が浮き彫りになるようなお話があとに続くからです。

※ただ,この部分を説明しながら「用意しときゃよかった~」と思った掲示物があります。
 それは,「平野に広がる田んぼ」「斜面に作られた田んぼ」などの写真です。
 これを見ながら予想を立てた方が,より生活と密着した考えの根拠が出てきたかな~?


そして意識したことの2つめは,「どこから」「どこへ」開墾を進めたのかを明らかにすること。
「山に向かって開墾を進めた」というなら,戦国の終わりであるいまは平地に田が開けているということ。
そういうことを,選択肢の中に明確に入れて予想を立ててもらいました。
子どもたちに,民衆になったつもりで開墾を進めていくイメージを描いてもらうとき,
これまた生活と密着した発想をしてほしかったからです。
「いまみんなは戦国の終わりにいるんだよ」と最初にふったのも同じ。
どこに住んでいて,どこを開墾しようとしているのか。それを考えることで,
この時代(社会)のイメージに思いをめぐらせてもらいたかったのです。

20070530014614.jpg

※きれいに予想は散らばりました。

〔ア:平地から山地に向けて開墾を進めた〕
戦国の終わりまでは普通に平地に住んでいて,それで自分の家の周りに田んぼがあったと思う。
それで,開墾を進めるなら,山に向かって進めるしかないと思うんよ。

〔イ:山地から平地に向かって開墾を進めた〕
前におばあちゃんが言ってたけど,「昔は山の方家が多かった」らしいんよ。
それで,江戸時代に入るまでは山のあたりに人が多くて,それで平野に向かって開墾したと思う。

〔ウ:日本の北の端や西の端で開墾が進んだ〕
教科書に北海道の田んぼの写真が載っとったから,それはきっと江戸時代に開墾が進んだからと思う。

北海道とか寒いけん,米があんまり作られんでぇ。そういうところに開墾を進めてとれるようになった。


ボクが意識したことは,子どもの発言には現れているような,現れてないような・・・f(^ー^;
でも,互いの発言や予想分布を見ながら,ものすごく思考が揺さぶられてたようです。
予想変更が相次ぎました。同時に反論も飛び出します。

ウに反論! 「教科書に載っていた」というけど,それは現代の様子じゃないの?

付け足してウに反論。北海道は寒すぎると言うんだったら,そういうところで米を作れるのは,
品種改良が進んで寒いところでも育つ米ができてからの話だと思う。
だとすると,それは明治維新のあとだと思うから,これは違う!


上記の子の意見なんか,「明治維新=新しいものの開発」というイメージが定着していて,
これはこれで嬉しく,するどさに驚いた意見でした☆

アに反論。なんか前に「昔は山の方から平野に向けて開拓が進んだ」って話を聞いた気がするぞ?

それって,何年生の話な?

それじゃ,イに反論。「おばあちゃんが言よった」というけど,おばあちゃんの年だったら,
せいぜい明治から後の話とちゃうか?(笑)

確かに! おばあちゃんが江戸時代から生きとったら恐ろしい(爆笑)


さて,笑いに包まれましたが,実はそれでも予想変更はイに集中します。
ここで正解を発表。次のお話を配ればそこに答えは書いてあるんだけど,
これだけ討論が盛り上がったから,セレモニー的に決着をつけてから次に移ることにしました。
正解は「山から平野に向けて」。発表の瞬間,どよめきが起こりました(^。^)


「さて,先生も最初,この問題にはすっかり間違ってしまったんやけど・・・
 山から平野に向けて耕地が広がるって,現代の感覚からしたらおかしい気がするよな?
 でも,次のお話を読んだら『そうか!』って納得できると思うよ」

と話して,次の授業書を配ります。
ここで分かりやすかったのが,藩の経済・政治の力を軍事利用から平和利用へという話。

20070530022840.jpg

黒板にも,それに合わせた掲示物を貼り付けて,授業が終了。
こうやってみると,長い戦の時代が終わったことが,時代(社会)の変化につながったことが分かります。
この次の授業で「江戸時代の始まり」という長いお話を読むわけだけど,
第4部のまとめとして掲示物を貼りながら,ここまで出てきた時代のイメージを確認しながら,
ゆっくりと読み進めようと思います。
中世→近世という時代区分が浮き彫りになるかな?
  1. 2007/05/29(火) 10:35:20|
  2. 日本歴史2007
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徳島で小学校教員をしています。

後藤浩之

Author:後藤浩之
小学校教員になって15年目。
仮説実験授業を始めて14年目です。
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