仮説つれづれ日記

今年は学校を変わり5年生担任です。仮説実験授業は《花と実》でスタートしました☆

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《日本歴史入門》15時間目



今日は久しぶりに仮説2本立て。3校時目には《日本歴史入門》
前回は「おかねの歴史」に関わる問題でずいぶん盛り上がった。
その問題もやはり江戸時代の進歩という時代の変化に関わるものだった。

今日の問題はいわば「本屋さんの歴史」
本・書店・印刷技術・読み書きを教える場がいつ頃から日本にあったのかというもの。
これまた初めて《日本歴史入門》をやったときには問題の位置づけがよく分からなかったけど,
今じゃすごく好きな部分でもある。


『授業科学研究4』の「授業書〈日本歴史入門〉とその解説」には,
次のような板倉聖宣さんの文章が載っています。

私たちは,近世と近代の違いは,比較的よくとらえることができます。
「近世はちょんまげ姿の武士が威張っていた時代」とイメージすれば,
近代との違いをはっきりするからです。それなら,「中世と近世とでは
どんな違いがあるか」といわれると,多くの人は困ってしまうでしょう。
「小中学生にもそのちがいがイメージできるようにするにはどうしたらよいか」
そんなことを考えてとりあげたのが,本屋と寺子屋です


なるほど。中世と近世の違いを浮き彫りにするってことか。
そういや,戦国時代が終わって江戸時代が始まるとともに開墾が進み,
人口が2倍ほどに増えています。授業をしながら,「江戸時代の始まり」と
いうのが明らかに時代の転換期になるということが分かります。
前の時間も「平和な時代になった」という部分に目をつけて予想を立て,
大活躍した女の子がいましたが,「戦がなくなった」「開墾が進んだ」
ということ以上にどんな社会の変化があったのでしょうか。
板倉さんの文章は次のように続きます。

中世には全国いたるところに関所があって自由な商品流通をはばんでいました。
その関所が近世にはなくなって,全国的市場が開けたとき,その恩恵を
もっとも受けるのは「大量生産によって大幅に単価を下げることができる産業」
ということになります。本の生産はまさにそれに当たるわけです。


なるほど。確かに国どうしの争いが沈静化し,統一されたことで流通の在り方は
大きく変わったことでしょう。それが,江戸時代に日本独特の文化が花開いた
ことにも大きく関わっていることだろうと思います。
この問題の効果的な説明の仕方・板書の仕方について教えてくれたのは,
やはり林さんのガリ本『時代区分のイメージ』でした。
特に,正解の判定とそのあとの掲示の仕方。
おかねの部分でとった「作られた・広く使われた」をわける手法。
それと「作られただけは青カード」「広く広まったときに黄色カード」という
掲示の手法が見事に中世から近世に入っての時代の変化を浮かび上がらせます。

今日の授業は,「江戸時代になって平和な世の中になり,開墾が進み人口が増えた」
「それと呼応するかのように,政府が作ったおかねも民衆に広まった」
という前時までの流れとの関連を意識しながら始めました。


20070611061600.jpg

例によって,時代の重要な変わり目の出来事などを発表してもらいながら,
人口グラフの上にカードを貼り付けていきます。
それに,「寛永通宝」の黄色カードもペタンと加えてやります。
※写真を撮るときには間違ってそのカードを外してしまいましたf(^ー^;

「さて,前回はおかねの歴史で盛り上がったわけだけど,今日もあるものを
通して時代の変化を考えます。現代のみんなの生活には欠かせないものだし,
この教室にもいっぱいあるんやけど・・・」
「なに?」
「それは・・・本です! 本やそれにかかわるものがいつ頃できたのか?」


ここまで話したあとに授業書を配りました。
ところで今日の問題は「本・本屋・印刷技術・学校」となっています。
このときに「もうちょっと表現を変えて説明してあげたらよかったかもしれない」
と思ったのが『学校』。

「ゴトセン,学校って明治になってからって前にあったんちゃうん?」
「そうそう。よく覚えとるな! でも,その学校とは違うんよ。あれは
小学校制度の始まりってこと。日本全国,君たちぐらいの年齢の子には
全員,教育を受けさせようという制度ができたのはいつか?ってこと。
 今回の問題は,そういう制度とは関係ない。身分の高い人だけじゃなく,
一般の庶民にも読み書きを教えるような場所。ま,今で言ったら塾みたいな
ものかな? そういう場ができはじめたのはいつ頃かってこと」

子どもたちからの質問にはちゃんと答えられたように思うけど,後から考えると,

「本を読むには,文字を読み書きできるってことが必要でしょ? 
 その読み書きを教える場が普通に広まってきたがいつか?」


という風に説明してあげると,他のものとの関連を考えながら予想を
立てやすかったかも知れないな~。
本と本屋,本屋と印刷技術というのは,すっと頭の中でつながります。
それでは「読み書き」というのもすぐにつながるか?
これは,読み書きできるのが当たり前の現代だけに,子どもにはピンと来ない
ような印象を受けました。もちろん,あとから【お話】を読むことで
問題なく納得できるのですが・・・・・。
できれば,予想を立てる段階から4つの問題それぞれの関連を分かりやすく
説明してあげたうえで,○をつけてもらった方がよかったかな?
ま,実際の授業にはそれほど支障はなかったけど,次に授業するときは気をつけよう!


20070611063110.jpg

この問題も前回にならって「作られたと広まったの両側面があるけど,
ただ作られた(あった)だけじゃなくて,広く広まったのがいつかで
考えてな」
と説明してあります。

さて,第2部で取り扱った明治維新直後に出てきた発明品の問題。
それと同じように今回もいくつかのものを一度にとりあげてます。
1つ1つについて議論していたら時間がいくらあっても足りないので,
意見は好きなように出してもらいました。

本なんやけど,紫式部が書いた源氏物語ってすごい昔の本だったよな?

時代劇を見てたら戦国時代にも武将が本を読んでいる!
ということは,江戸時代に入る前から本はあったということ。

そうじゃなくて,本はもうちょっと後だと思う。
坂本龍馬が本を読んで勉強したって漫画にあったけど,あれは
江戸時代後半の話やから,本や本屋は江戸時代になってからと思う。
だいたい,本がなきゃ本屋ができるはずがないけん,本と本屋は一緒。

それ違うだろ! 本が早くにできていて,それから何百年も本屋ができないはずない。

いや,本があったとしても,本屋という店ができるのはずっと後かもしれんぞ?

分からんでぇ! おかねやって早くからあったのに,広まったのは江戸時代からだろ?
本屋だって,本はずっと昔からあったかもしれんけど,本屋は江戸時代からかもしれん。

戦国時代にはすでに貿易があったし,もっと前から貿易しよったと思うんよ。
そしたら,本やって印刷技術やって早くから伝わっとると思う。

いや,そんなに貿易が古くからさかんだったら,時代はもっと進んどる!

チャングムの夢ってドラマがあっただろ? チャングムが本を読んどったよ?

お前,ほれって韓国の話ぞ(笑) ほれにもっと昔ちゃうん?

いや,ほれだったら韓国には古くから本があったんやけん,日本にも早くに伝わっとる。

だいたいな,時代劇やドラマってウソもあるんとちゃう? 信用はできんぞ。


さて,子どもたちの意見を聞いていると,これまでの時代区分のイメージや
江戸時代の進歩のイメージをどれだけ活用しているのか・・・ちょっと分かりにくいですね。
でも,断片的な知識をもとにしているとはしても,「時代が変わるのはいつか」
という部分に意識が向いていることは間違いないと思います。
これでいいんだろうな~。
この問題の予想を立てる段階ですでに「江戸時代の進歩」を1つの指標として
活用しているかどうか・・・よりも,あとの【お話】とセットで次第にイメージを作っていく。
それがイメージ検証授業だろうな~と思います。


20070611070218.jpg

正解の判定は,これまた【お話】を読みながら進めていきます。
古くから本もあったし,印刷技術も伝わっていたこと。
特に百万等陀羅尼のコピー写真は,見せてまわりました。

でもそれが「大衆のものになったのはいつか?」と考えると・・・
これもやはり江戸時代がその始まりだということになります。

そこで,「あったわけだからアは○。でもそれが一般に広まったのはイだから◎」
という風に正解に赤丸をつけていくと・・・
〔イ:戦国~江戸時代あたりから〕の縦一列に◎が並びます。

「うわ! やっぱ江戸時代からばっかりやな~」
「そう。やっぱものが流通するには,戦やってるわけにいかないんよな。
 そう言う意味でも,江戸時代になって戦がなくなったのは,こんな重要な意味もあった。
 これが江戸時代です」


と言って,縦一列の赤◎の下に「江戸時代」と赤文字で書きました。

さて,もう1問。江戸時代の進歩を示す問題が残っています。
それは月曜日になってから・・・・・
  1. 2007/06/08(金) 10:35:00|
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徳島で小学校教員をしています。

後藤浩之

Author:後藤浩之
小学校教員になって15年目。
仮説実験授業を始めて14年目です。
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