仮説つれづれ日記

今年は学校を変わり5年生担任です。仮説実験授業は《花と実》でスタートしました☆

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《燃焼》12時間目



「木炭づくり」から明けて翌日。今日もまた作業が続きます。
今日は【砂糖から炭を取り出す】作業。
昨日の「木炭づくり」と合わせて,これまた昔は授業書のこの部分に
入っている意味がよく分からないものでした。
「炭を取り出す作業だけなら,昨日もやったじゃん。単にお楽しみごと
 として,この作業があるのかな? それとも炭を取り出す作業の補足?」
ぐらいに考えていたボクだけど・・・今は違います!
第2部に入り,【問題1】~「木炭づくり」~「砂糖から炭を取り出す」
というこの流れが,子どもの想像力をかき立てる上で見事な構成に
なっているということ。
今日は,そのあたりを実感しながらの授業となりました☆


まずは昨日の復習から。木を蒸し焼きにすると,木の分子を作っている
色々な原子の構成が分解されて出て行き,炭素だけが残ったことを思い出します。

さて,今日の作業は授業書にすればたったの2p.だけです。
紙にすると裏表に印刷して1枚だけ。その1枚の最初に,今回はいきなり
砂糖の分子模型のイラストが登場しています。
昨日の「木炭づくり」のときには木を作る分子が紹介されていないのに,
なぜ今日の砂糖の部分では分子模型を紹介しているのでしょうか?
裏に挿入されている砂糖の分子の構成を示したイラストを見て,
ボクは何となく「ピン!」と来るものがありました。

20070621065545.jpg

砂糖の分子は〈炭素・酸素・水素〉の3種類の原子からできています。
裏のイラストはそれを分解して並べ直していますが,よくよく見ると,
〈酸素1つ・水素2つ〉が対になって並べられています。つまり〈水〉です。
そうして並べていくと・・・〈酸素・水素〉はうまい具合にすべてが
〈水〉になり,あとには〈炭素〉だけが残る形になります。
つまり,分子の分解・再構成が分かりやすいモデルとして提示されているのです。
ここでボクは「砂糖の分子が熱によって分解されて,バーッと再構成
される中で,水と炭素とに再構成されていく」イメージが,頭の中で
生き生きと広がりました。
今まで何度かこの授業書に目を通してきたのに,なぜ今まで気づかなかったんだろう?
きっと,それは「授業をする前の意識」の問題だと思うのです。

双書に,これに関連した解説はないかと探していると,平林さんの
次のような文章が目にとまりました。

〈気体と燃焼〉の授業書は,化学入門を目的にしているのであるが,
なにができるようになったら化学に入門したのかということはちょっと
わきにのけておいて,私はこの授業をやりながら,どうやらこの授業の
目的は原子や分子のイメージを強力に育てていくことにあるのじゃないか
と思うようになっている(中略)。
原子・分子のイメージを持って自然に問いかけることは,たいへん
強力な武器になることは,すでに多くの子どもたちが気づいている。


今回,久しぶりに《燃焼》の授業をするにあたってボクが意識したのは,
「分子のふるまいを絵のように頭の中に描く」ということです。
金属の原子が熱で激しく動かされてバラバラになる。
そうして空気中を飛び交っている酸素分子もこわれ,金属原子とくっつき合う。
結合した金属原子と酸素原子はまったく別の物質になる。
このようなミクロの世界の様子を「イメージ・空想」する楽しさ。
自分の描いたイメージでもって,未知の現象を正しく言い当てることの
できる嬉しさ。
その強力な武器としての原子・分子のイメージ・・・。
イメージとか想像力に関する部分です。これが《燃焼》の醍醐味じゃないか?

平林さんは,こうも書いています。

予想を立てるときに,想像の絵を描いて,それをもとにして考えたり,
考えを発展させるようにすすめた。


ボクはいちいち絵を描かせたりはしていないけど,せめて子どもたち
1人1人のノーミソの中では大いなる空想図を描いてほしい。
そのための手段として,掲示物として積極的に分子模型を活用したり,
逆に「あえて分子模型を提示せず」にやってきたりしました。

第2部に入って,金属の燃焼の原子論的イメージをそのまま当てはめた
子どもたちは,【問題1】の予想がはずれました。
そこで「何で?」と知的好奇心を刺激されたところで,木炭づくりです。
ここでは,敢えて分子模型を提示せずに,それこそ自由勝手に
「木の分子を空想し,それが分解されて炭素だけが出てくる」イメージ
を描いてもらいました。
授業書にも「これが木の分子です」というような紹介はありませんが,
ひょっとしたらこれは,たとえばセルロースを提示するにしても,
いきなりの飛躍がありすぎるからかもしれません(分かりませんが)。

でも今日の部分では,はっきりと砂糖の分子模型が登場します。
砂糖の分子も複雑な構造をしているけれど,出てくる原子は
《もし原》を体験した子にはおなじみの原子ばかりです。
そして,その原子の組み合わせは見事に〈水と炭素だけ〉に分かれるのです。

1.木の燃焼に関して疑問をもち,本質論的な部分に目を向ける
  動機付けが行われた【問題1】
2.「木から炭素だけを取り出す」という現象から,原子・分子の
  ふるまいを空想した「木炭づくり」
3.さらに明確なイメージでもって,分子の分解・再構成に関する
  想像をふくらます「砂糖づくり」


このような第2部前半の展開が,ボクの頭の中で一気につながりました。
しかも,今まで積極的に分子模型を活用しながら授業を進めてきているので,
この流れに不自然な部分はなく,授業運営も強引にはなりません。
このボクの気づきをしっかりと授業運営にいかさない手はありません☆


20070621055833.jpg

「ほら,これが砂糖の分子!」
「うわ! めっちゃすごい!!」「なんか気色わる~(笑)」
「なんか複雑よな♪ ところで,この黒いのは何?」
「炭素~!」
「そう。実は,昨日の木のように砂糖からも炭素が取り出せるらしいよ」
「え?」「マジで??」
「だって,ほら! 砂糖の中にはちゃんと炭素があるじゃんね☆
 この砂糖の分子に熱を加えると・・・この分子は熱エネルギーでグラグラと・・・」

こういって,砂糖の分子模型を揺らして見せます。
「なんか,崩れていく感じになる。そのときにだ! この赤いのは?」
「酸素」
「この白いのは?」
「水素!」
「なんか,思い出さん? 酸素が1つと水素が2つで・・・」
「あ! 水になる!?」
「そう。この分子のこの部分とこの部分がくっついて水になる!
 ということは,熱を加えていって砂糖の分子が崩れ出すと,水が出る」
「あ! ほなけん,前にべっこう飴つくったときに,水を足さんでも
 ドロドロになってきたんか!?」

持ち上がりの子どもたちに関しては,去年「べっこう飴作り」を経験してます。
「こうやって,途中で崩すのをやめて冷やしたのがべっこう飴。
 でも,そこでやめずに熱を加え続けていくと,水は・・・」

水分子を出してきて,砂糖からポーンと飛び出させて見せます。
取り外しのできるプラスチック製の分子模型があればよかったな。
「どんどん熱を加えます。砂糖の分子からは酸素と水素が水になって,
 どんどん飛び出していきます。そして最後に・・・?」
「炭だけが残る!」「なるほど~(^。^)」
「驚くことにな,砂糖の分子についている酸素と水素は,水分子を
 作りきるのにちょうどいい数になってるんやって!」

ここまで説明して,授業書を配ります。
すぐに裏を向けさせて,原子の組み合わせを確認してもらいます。
「うわ! ホンマじゃ」「砂糖って,テクい~!!」
「だろ? ほな,色塗りをしてくれる?」

色塗りをしてもらいながら,ボクは砂糖を熱する準備を整えます。
「ほな,ちょっとやってみるよ~!」

20070621073408.jpg

1カ所に集まってもらって,砂糖から炭素を取り出す過程を観察。
液状になったところで,「ほら,酸素と水素が水になって出てる!」
なんてワイワイ言い合います。だんだん黒くなってきます。

「おぉ~! 水分子がどんどん出て行っきょるな!」
「ゴトセン,ほな,残った炭素の味ってどんなん?」
「あとで,みんなにもやらせてあげるよ。食べてみたら?」
「おっしゃ~!!」


やがてきれいに炭素の固まりが出来上がりました。
現象的にも面白い作業です。でも,授業書を配る前の課題の提示と
色塗り作業,それから観察をしながらの会話で,子どもたちのノーミソ
の中では,砂糖の分子がバラバラになり,酸素と水素がくっつき合う様子が
原子という鮮明なイメージでもって生き生きと描かれたと思うのですが,
いかがでしょう?
  1. 2007/06/13(水) 10:35:22|
  2. 燃焼2007
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

コメントなしのゴッチへ

6年2組の佐藤亮でーす!たまたま見つけたので書いてみました(^-^)/     
がっこうであおうな~
  1. URL |
  2. 2007/06/21(木) 20:48:48 |
  3. 佐藤 亮 #-
  4. [ 編集]

ひょんなところで・・・

会いますな~f(^ー^;
実名を出してしまうのはやめた方がいいぞ☆
では,またまた学校で(^^)/
  1. URL |
  2. 2007/06/21(木) 20:59:11 |
  3. ゴッチ #-
  4. [ 編集]

ハロォ~♪

ハロォ~♪
こっちのブログにも上陸してみましたぁ♪
すごぃね!!!!!!
11月なんだぁ…。
行けたら行くね★
四国大学w
  1. URL |
  2. 2007/07/25(水) 20:25:32 |
  3. 小夏 #-
  4. [ 編集]

いやはや・・・

小・中学生もこのブログを見てると思うと,どこか緊張するな☆
こちらは長らく更新できてないから,誰ものぞいてないと思ってたσ(^◇^;)

11月の四国大学の会,ぜひともおいでよ☆
もし・・・中学生対象の科学教室が実現できなくても,「お手伝い」に来てほしいな♪
  1. URL |
  2. 2007/07/26(木) 00:00:09 |
  3. ゴッチ #-
  4. [ 編集]

なんか,よく分からないコト書いてる㌔…。
頑張って呼んでみますね(笑)))

四国大学の会,行けるか分からないケド行きたいですぅ(●´Å`)
テニスの試合とかなかったらね!!!!!!!!!
楽しみにしてますのでwww
  1. URL |
  2. 2007/07/27(金) 21:46:18 |
  3. 小夏 #-
  4. [ 編集]

いやいや・・・

このブログは,基本的に仮説実験授業研究会会員の人に読んでもらいたいことを前提としてるので,
ちょっと難しいんじゃないかな?(^◇^;)
11月の会については,できることが決まり次第,小夏さんには真っ先にお知らせするよ☆
  1. URL |
  2. 2007/07/27(金) 22:22:54 |
  3. ゴッチ #-
  4. [ 編集]

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徳島で小学校教員をしています。

後藤浩之

Author:後藤浩之
小学校教員になって15年目。
仮説実験授業を始めて14年目です。
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