仮説つれづれ日記

今年は学校を変わり5年生担任です。仮説実験授業は《花と実》でスタートしました☆

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《ばねと力》3時間目

3時間目ばねちか全体板書

週明け1発目の《ばねと力》の授業。今日が3時間目になります。
「力の原理」の導入を図った先週。そして今日から「力の矢印」の書き込みが
始まります。この授業書をするときに,ボクがその運営法について悩むのが
いつもこの部分。なぜなら,「問題」として子どもたちに矢印を書く作業をして
もらうのはいいけど,その決着を実験でつけるわけにはいかないからです。

力の矢印は目に見えません。人間が便宜的に用いているだけだから。
だから,「これが正解だ」というのが,客観的に,誰もが納得する形で
示すことが出来ません。実験による決着ではなく,解釈によってひとまずの
決着をつけていく必要がある・・・その“押しつけ”が非常に気になる部分・・・。

このことについて後から気づいたことがあるんだけど,それは後ほど・・・。
今日の授業をするにあたり,まずボクが考えていたのは,
「子どもたちが,自分で考えた力の矢印をいっぱい出し合えるように,
 たくさんの“書き込み可能な掲示物”を用意しておいて,ドンドン
 書きに来てもらって,とにかくワイワイと気軽に意見が出せればいいな

ということでした。


3時間目「問題3」

まずは「問題の説明」をきちんとやらなくちゃ!
ばねにおもりをつるす前に,「手に持ったおもりを離したらどうなる?」
「これをばねにつるしたら,ばねはどうなる?」「これを丸ごと台にかけたら,
やがてばね全体のうごきはどうなる?」
ということを軽く質問して,
答えてもらいながらセットしていきました。

「さあ! 今から考えるのは『おもりにはどんな力が働いているか?』ってこと」
「『赤鉛筆で書きましょう』ってのは,思い切って書くってことね」

と言って,いざ書き込みを始めてもらいます。ここまではスムーズ♪

予想外に,子どもたちはサッサと授業書に書き込みを始めてくれます。
この時点で「えぇ? どうやろう?」という反応(特に元気に声を出してくれたら)
があれば,それをとっかかりに「まぁ,書いた人から順に披露してもらって,
みんなでワイワイと考えようぜ。実験で決着がつけられないし」
とでも
返すつもりでした。しかし,サッと作業し終えた子どもは「これだけ?」という
顔をして座っていますσ(^◇^;)

ひとまず,ボクがグルグル席を回って,微妙に描き方のニュアンスが違う
子たちをピックアップして,お願いして前に書きに行ってもらいました。
それが冒頭の全体板書画像です。

「これに何の意味があるの?」とでも言いたげな顔をしていた子どもたちだけど,
さすが,矢印の書き方は十人十色。そこで,活発に「いや,その矢印は・・・」
と意見が出る感じでもなかったので,前で書いてくれている矢印を分類して,
その違いについて意見はないか尋ねてみました。

ここにきてようやく「上向きの矢印は必要ないだろ? ばねがあるんだから」
とか,「いや,上向きの矢印があるから,おもりが落ちないんとちゃう?」
というつぶやきが聞こえ始めます。

「なるほど☆」と思ったのは,矢印の長さについて。
「上向きよりも,下向きの矢印の方が長いはず。だって,おもりを手で持った感じと,
ばねを持って引っ張った感じでは,手で持った方が重いから」
「そう。もし矢印の長さが同じだったら,そのばねはまったく動かなくなるという
ことになってしまうと思う」
「でも,今はおもりもばねも,動かずにじっとしてるだろ・・・?」

という(静かな)議論が起こります。

そういえば,「ゴトセン,ちょっと実験道具にさわってもいい?」と言って,
前に出てきて触って確認する子が何人かいました。

どうやらボクは勘違いしていたようです。何をかというと・・・
ボクは,矢印の書き方について,様々な意見を出してもらって,みんなの意見の
共通部分や違いをもとに,加えて次のお話に出てくることをもとに,矢印の書き方
について統一見解をまとめて決着をつけようとしていたのです。
しかし,先に書いたように,どのような結論になろうとここは,矢印の書き方の
「押しつけ」が起こる部分。その書き方や矢印の長さについて納得のいかない
子にしてみれば,目で確認できない部分を言葉と理屈でもって押しつけられる
部分でもあります。

この第1部から第2部までの流れは,従来の力学教育からすると非常に丁寧な
流れになっているものの,客観的な結果を子どもたちが受け入れるわけではない
ので,ともすれば普通の理科の授業と同じ屁理屈教育と同じになりかねません。
逆に言うと,「1つの見解にまとめよう」「決着をつけよう」という考え方が,学び手に
やさしいはずの授業書の流れを損ないかねません。
作業に入った途端にザワザワした言葉が途絶え,「で,結論は何?」という
静かな反応が返ってきたことは,このことを物語っているのかもしれません(^_^;)

しかし同時に,これまでこのクラスでやってきた仮説実験授業とは違う嬉しい
側面もありました。
今まであまり発言をしなかった子が,目に見えないものをイメージしようとして,
非常に理論的な意見をつぶやきはじめたのです。哲学的というか・・・。
これは,この授業書が持つ魅力や構成の妙によるものでしょう。

そういえば,何人かの子は,セットされた実験道具を手で触って微妙な力加減
の違いを想像したり,「うーん」とうなりながら確認したりしてました。
ひょっとしたらこの部分は,35人全員分とはいかなくても,せめてグループに
1つずつぐらい実験道具をようしてやって,自由にさわってもらいながら
好き好きにイメージを広げてもらった方がよかったのかも知れない。
好き好きにイメージを広げてイイから,でも,「すまんけど,矢印の書き方は
これで統一したいんだけど,いいかな?」という運営方法です。
「体験しながらイメージする」「体験することでノーミソも動く」ということです。
体験して,ノーミソが動いて,何かが浮かんでこなければ,意見を出せるはずありません。
書いてもらう前に,まずは「書く動機をつくってあげなくちゃ!」ということ。

子どもたちが元気に議論したとしても,客観的な結果が出せない以上,理屈を
言葉でもって押しつけたら,その理屈を受け入れがたい子にしてみれば,
そこで屁理屈の押しつけが始まります。屁理屈の押しつけがこれからしばらく
続く・・・そういう感覚が,理科離れの原因でもあったはずだよな。

授業としてどうだったのかは子どもたちに聞かなければ分からないし,
決して雰囲気がよくないわけではなかったけど,いつも大きな歓声が
巻き起こっていたこれまでの授業書とは違い,《ばねと力》という授業書は
非常に哲学的な部分に目をつける比重が高いので,このようなことを
なおさら意識する必要があるということに気づきました。
あ,そういえば,授業の設定も,必然的に眠たくなる午後よりも,午前中の
早い段階でやってしまった方がいいのかもしれない。次から意識しよう!


3時間目「問題4」子どもの解答

とりあえず,それなりに結果を伝えなければいけません。
次のお話を読みながら,「このルールにしたがって,『あ,これは同じだ』という部分が
あれば,マルをつけていって。何重マルになるかな?」
と進めていきました。

ここでは,「いくつ正解したか?」よりも,「矢印を描けた」ことをその子の大きな一歩
として褒めてあげたい部分です。よく分からんかも知れないけど,「あ,マルが入った」
という事実を積み重ねていってあげたいと思います。

続けてゴム紐の実験(問題4)も行いました。
※この一連の問題を「実験」ととらえるのが間違いなのかも知れませんね。
ここでも,ゴム紐の張り具合を確認しにさわりに来る子がいました。
うーん,やはりグループ数分の実験道具を用意すればよかったσ(^◇^;)
次にこの授業書をやるときは,この部分は「議論するより体験する」ことを
重視していこう。子どもたちに五感を通して,ばねの感覚をつかんでいって
もらうようにしなくちゃ! それがやがて「ものみなバネ」という感覚や,
「反力」の概念につながっていくと思うからです。


そうそう,授業運営で迷ったことをもう1つ・・・
ゴム紐の問題で矢印の書き方について,みんなの意見を確認していったとき,
「上下それぞれの矢印の長さ」について意見が分かれました。
○上向き・下向きそれぞれの長さは同じはずだ。
○いや,ゴム紐は伸びていると言ってもバネほどじゃないから,下向きが長い。

という食い違いが出て,この部分についての決着のつけ方です。

結論から言って,ボクは「それじゃ,今日は自分が思う方にしておこうよ」という
ことにしました。それがいいのかどうか分からないけど,ここで「違う!」と思う
子どもの心を納得させるだけの方法に思い当たらなかったからです。
(ヒントの実験はやってみた)

「とりあえず今日は,上下ワンセット・反対方向の矢印が描けたことでヨシ」だと思ったのです。
それ以上の正確さをここで求めると,非常に押しつけがましい授業になるような気がして,
ボクはやめました。でも,授業運営によれば,または子どもたちの雰囲気によれば,
ひとまずの決着をつけられる部分だと思うし,できればそちらの方がいいはずです。

例えば,「力の原理3からすると,いまゴム紐につけられたおもりは動いていない。
ということは・・・ゴム紐がおもりを引っ張る力と地球がおもりを引っ張る引力が
同じだという考え方になるよね~」という風にです。
事実,ボクが初めて《ばねと力》の授業書に取り組んだときは,そうしました。

でもなぜか,今日のボクは,それが引っかかったので,やめておきました。
この部分についても,次にやるときに向けて,何かいいアイデアを考えなくちゃ!
※ちなみに,1月第4週末に,徳島で《ばねと力》の会を行います☆


明日は,フックの法則に関する一連の問題をしようと思います。
ここでは体験よりも,直観的に分かりやすい掲示とスムーズな授業運営を
意識して,準備を進めてみることにします。
  1. 2007/10/15(月) 13:45:36|
  2. ばねと力2007
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徳島で小学校教員をしています。

後藤浩之

Author:後藤浩之
小学校教員になって15年目。
仮説実験授業を始めて14年目です。
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