仮説つれづれ日記

今年は学校を変わり5年生担任です。仮説実験授業は《花と実》でスタートしました☆

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《ばねと力》6時間目

6時間目全体板書

1日おやすみして今日から第2部の開始。
第2部には「ふつうのものとばね」というタイトルがついています。
後から「そうだよな~」と気づいたことだけど,第1部で描いてきた
バネの伸び縮みと上下ワンセットの力の矢印のイメージ
それを,一見反発する力を生み出しそうにないものにまで適用して
考えていけるかどうか
・・・これが第2部のねらいということになります。

あとから「そうだよな~」と思ったわけで仕方ないんだけど,今から考えると,
授業の導入部分でもうちょっとこのことを意識した工夫をすればよかったの
かもしれない。
でもまぁ,授業自体は非常に和やかに,ワイワイと進みました☆


6時間目事前準備

第1部の時に感じた反省をもとに,ここではグループで作業するように準備をしました。
理科室に眠っていた古いスタンドを8個引っ張り出してきて,1つ1つに針金とおもりを
くくりつけてセットしておきます。
また,おもりにひもをくくりつけたセットも8個分用意しておきました。
前の日の夜中の理科準備室・・・けっこう頑張った<(`^´)>

「今日から第2部。最初の問題は,また力の矢印を描くことから始まるよ~」
「ただ,登場するのはバネではありません。こんなものにおもりを吊してみる・・・」


こう言って,おもりを針金に吊したセットを持ち出してみます。

「バネの時の力の矢印については第1部でやったわけだけど,今度は針金!
 さあ,このおもりにはどんな力が加わっているだろうか!?」

「えぇ~?」 「分かった・・・」
「まぁまぁ,今回グループになってもらってるのは,みんなにも触って確かめて
 もらいながら描いてもらおうと思ったけんよ。今から班長さんは理科準備室に
 セットを取りに来てください」


それぞれの班にセットが運び込まれ,ワイワイと触ってくれています。

6時間目はりがねを触る

「ちょっと引っ張ってみぃ!」 「ふ~ん・・・」


6時間目班活動5

「こんなん,分かる~?」「さあ・・・」


6時間目班ごとに書き込む

一生懸命に書き込んでくれてる!

6時間目班活動3

「うちはもう出来たし~♪」 「ちょっとアンタ,描いてないやん!」

6時間目第2部問題1

班ごとにA3サイズの書き込み用紙を配って矢印を描いてもらい,それを
黒板にズラッと貼り付けました。なんと,どの班も同じ描き方!
このことについて,『具体化』には次のように書かれてあります。

この問題はたいへんよくできる。たいていのクラスで,大多数のもの,少なくとも
半数くらいのものがはじめから正しく答えられるのである。第1部の「問題3」「問題4」
によって「力の原理」がよく身についた,ということができるであろう。


つまり,板倉先生にしてみれば,この授業の展開は「お見通し」だというわけです。
それにしても,中学生や高校生でもこれだけきちんと出来はしないでしょう。
うちのクラスの場合でもこれは同じはずです。

「グループ内で相談した結果こうなったけど,『いや,俺は違う』って人はいるっしょ?
 そういう人がいるなら,前で描いてみてくれる?」


こう言うと,1人の男の子が元気に手を挙げて出てきてくれました。
クラスの中でも,最も優等生としてみんが認める男の子です。
彼が描いてくれた矢印が,左下のもの。「下向きの矢印のみ」のものです。
そうすると,さらに2人の子が「あ,実は俺も一緒!」と言います。
このことについても,『具体化』にはこう書かれてあります。

この問題の誤答はほとんど1種類に集中する。地球の引力だけしか書かないものである。
針金がひっぱる力の存在を認めながら「力の原理」を適用しないものは,あっても2~3人
である。針金はおもりをひっぱる力を出しうるということさえ認められれば,「力の原理」は
簡単に適用できるようになっているのである。地球の引力だけしか書かないものは,
「力の原理」を適用しないわけだが,それは彼らが「力の原理」をわすれているからでは
なくて,針金がばねのようにひっぱる力を及ぼしうるとは考えないからであって,彼らの
頭が悪いためとはいえないことに注意しなくてはならない。


下向きの矢印だけだと考えた彼らもこう言います。
「ばねだったら伸びてひっぱり返すのは分かるけど,針金をさわって確かめてみたら
 伸びているようには思えんし,むしろ最初から伸びきっていてそこで止まっていて,
 おもりをただ支えとるだけだと思う。ほなけん,地球の引力だけ」


さあ,この疑問に対して答えるように,次のお話が続きます。

6時間目第2部問題1お話

特に,「どんなものにでも少しはばねの性質がある。伸び縮みする」という部分で,
「おぉ~! ほれ見てみい」とみんなが嬉しそうにしています。
「ということは,針金も伸びとるってことでぇ!」


6時間目第2部問題1結論

「ということは,結論としては・・・」
「上向きの矢印もいるってことじゃヽ(^。^)丿」
「まぁ,今回はそういうことにしておこうかな(笑)」
「下向きだけだ!」と言い張った子も,首をかしげながら照れくさそうに笑ってます。

なんともスムーズなお話の流れ。授業の雰囲気もあわさって,今回はまったく嫌みなく
結論として出すことができました。
それでもやっぱり目に見えないものを扱い,客観的に認められるものでない以上,
押しつけには変わりないのかも知れませんが。
それでも何も心配していません。このことの正しさが紛れもない事実として客観的に
証明される実験が第3部で待ち受けているからです☆

それと,グループ作業にしたのはやはりよかったです。
自分が思うように,クラス中の視線を気にすることなくおもりや針金に触ることが
できたでしょう。あと,全体の場では出しにくい自分の考えを,グループ内での
意見交換の中でなら,気軽に出しあうことができたはずだからです。
ここでは,「想像してみること」。「自分たちのイメージの交流をはかること」。
「そのことによって,またノーミソが刺激されること」
を大切にしました。

上下ワンセットの矢印の掲示物を貼った後,「目では見えないけど,針金も伸びて
いるんやって。分からんとは思うけど,もういっぺん触ってみ?」
と言います。
この程度じゃ分かるはずもない針金の伸びを,力の矢印を思い描きながら触ると,
不思議と「伸びてるんだな~」と思ってもらえるような気がして・・・(^^ゞ


6時間目班活動7

続いての「ひもにおもりを吊す」問題でも,各班のセットに吊してもらいました。
目には見えないものを想像する。想像しながら体感してみる。分からないだろうけど(^◇^;)
でも,その積み重ねが次に生きてくるような気がします。
何より,全員が前を向いた一斉授業より,グループ作業にすることで,どこか開放的な
雰囲気が生まれるのがいい。実験でスパッと結果が出るわけでなく,しかしノーミソの
交流を図りたいときには,このような方法も有効だと改めて思いました。


6時間目第2部問題2

さっきと同じように,各班で相談した結果を貼り付けてもらうと,ここでもやはり
上下ワンセットの矢印(しかも長さが一緒ということを強調して)が描かれてます。

ここで面白いことに,さっきの問題で「地球の引力しかない」と断言した優等生Hくん
が,またまた異論を唱えます。


6時間目第2部問題2異論

「さっきの問題で,ひもやって少しは伸びてひっぱり返すというのは分かるんよ。
 でも,ばねと比べたらひもは伸びが少ないだろ? ということは,ひっぱり返す
 力も少ないと思うんよ。だから,地球の引力と比べたら矢印を小さく書かなアカン
 と思う」


なるほど! これまたイメージ豊かに考えてくれています。
しかし・・・「さて,このままにしておいていいのかな~,いかんよな~・・・
でも,どうやって説得したらいいんだろう? いや,説得するのはおかしいか?」

なんて考えていたら,反論が出てきました!

「下向きの矢印が長いのはおかしいと思う。ほれだったら,ひもが切れてしまうということになる」
「そう! だって,おもりは動いてないんだろ? ということは力の原理からしたら,
 上向きと下向きの力の大きさが同じってことになる」


待ってました! ここにきてようやく「力の原理」を駆使した意見が出てきたヽ(^。^)丿
目に見えないものを,科学の原理・原則に従って想像することへの一歩を踏み出した
記念すべき瞬間のようで,ボクは密かにニンマリしてました(^^)v

Hくんは,その反論に対して「うーん・・・」って顔をしながらも,予想を変える風でも
ありません。そう,それもいい! 客観的な実験結果が出てない以上,自分の
直感にこだわることも大切だ。そう思ったので・・・
「よし,それじゃ自分が思うように長さを描いておけばいいよ。そのうちに,
どちらが正しいかが証明されるかも知れんしな☆」と言って,この日の授業を終えました。

3時間目と同じく,ただ力の矢印を書き込むだけの問題だったけど,終わった後に
ボクの中に残るものが違うのは,自分なりに問いかけた授業運営法に満足できる
結果があったからか。それとも,授業書がここまで進んできて子どもたちの認識の
在り方に変化があったからだろうか・・・。そのどっちもかな?
  1. 2007/10/19(金) 09:30:06|
  2. ばねと力2007
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徳島で小学校教員をしています。

後藤浩之

Author:後藤浩之
小学校教員になって15年目。
仮説実験授業を始めて14年目です。
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