仮説つれづれ日記

今年は学校を変わり5年生担任です。仮説実験授業は《花と実》でスタートしました☆

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《電流と磁石》6時間目

06時間目電流と磁石全体板書

今日の授業は実験や作業はなにひとつ出てこない,【お話】ばかりの授業となった。
なのに(だから?)・・・! 今までで一番,「おぉ~!」「「そっか!」と歓声があがる授業となった。

内容的には,実験整理問題の結果を受けて,初めて「右ねじの法則」が導入される部分。
ボクがこの授業書を「やってみよう」と思い立ったとき,一番最初にその授業運営法について
気になった部分でもある。

そのほとんどのヒントを,田中新さんの授業ノートをたよりにさせてもらった。
今日はそれに加え,おそらく高知の伊藤竜一さんの工夫によるものだろう,「うずまきモデル」
(※後藤が勝手に命名)を作ってみたわけだけど・・・これが大ヒットだった☆

06時間目前時の復習

「右ねじの法則」を導入するといっても,その法則が導き出されてきた過程を分かってなければ,この法則が見つかったことの感動もありがたみも湧いてきません。
まずは大型の掲示物を使って,何をやって来たのか簡単に復習します。


06時間目実験整理問題のまとめ

板書の時間を短縮して効率よく進めるため(あと,見た目きれいだから),実験整理問題の結果について掲示物を作っておきました。1つ1つの実験結果については,グループ作業を行ったことや,それを再びとりあげて実験し直した【実験整理問題】のおかげでしょう。子どもたちも非常に良く覚えていました。キーポイントは,「それじゃ,これで何が見えてくるのか?」という部分に目を向けてもらうことだと思います。

前時もそうだったんだけど,(1)の結果が分かったら,それをもとにして「針が東に動くか,西に動くか」を考えることはできます。しかし,基準となる(1)の結果がなかったとしても,いついかなる時も「電流の周りにできる磁力のはたらき」について正確に予言することができるかどうか・・・ということをまず考えてもらいます。
また,「エルステッドさんは,電流と磁石は互いに力を及ぼし合うと考えたからこそ,方位針の横に真横に針金を置いて電流を流してみた。そうしたら,『N極かS極をくっつけようとするはずだ』と考えたんだね。でも,結果は『ぴくりとも動かなかった』ということだった。でも,偶然に方位針の真上に電線をもってきて電流を流したら,思いがけず針が逃げるように動いたんだったね」ということを,道具を使って説明しながら思い出してもらいます。

つまり,「実験整理問題の結果については分かったけど,電流と磁石に関する一般的法則は何が分かったのだろう?」という問題意識を明確にするということです。
ここまで復習すると,子どもたちも「そうなんよな~」と首をかしげてくれます。
※このあたりの素直な反応が,ボクはとっても好きです。やりやすい(笑)
 仮説を2年間積み重ねてきた成果でもあると思っています(^^)v


「結論から言うと,実はエルステッドさんも同じように悩みに悩み抜いたわけだけど・・・粘り強くいろいろやって考えた結果,すばらしい発見をしたらしいです!」
「え~?」「どんなん??」
「まぁ,その前に,みんなもちょっとエルステッドさんに挑戦してみよう! 少し時間をあげるから,グループで相談してみたらどうだろう?」

と持ちかけました。


06時間目友だちと相談

友だちとワイワイ相談したり,「わかんね~」と投げ出していたり,様々です。
時間にしては5分もないくらい。あまりイメージの湧かない子を追い詰めない程度にします。
でも,【お話】に入る前に,ちょっとだけこういう時間も設けておいた方がいいと思いました。
ひとしきり相談して,「分からないことが分かった」ことを明らかにしてから,ようやく【お話】に入ります。

エルステッドさんも自分たちと同じように困ってしまい,「逃げるように講義室から出て行った」という部分では笑いが起こります。もともと興味深く読めるこのお話の部分だけど,この前にグループごとの相談作業を入れておいたことで,エルステッドさんの行動や悩みに共感しながら読み進められたように思います。
そしていよいよ「とうとう見つけたのです!」の部分では,「おぉ!?」という声・・・。子どもたちも,いよいよ法則にたどり着くか?
いやいや,ここはその発見を言葉でサラッと書いているだけで,普通に読んだだけじゃ「???」が頭の中に飛び交うばかりです。
ここで,田中新さんの授業ノートに書かれてあることが威力を発揮しました!


06時間目磁界モデルその1

「針金を,平面じゃなく立体的にとらえてみよう!」
垂直に立っているスタンドの棒が電線がわりです。電流はこの場合,下を+極としています。つまり,下から上に向かって流れているのです。これは,黒板の掲示物と同じ条件にそろえておきました。


06時間目磁界モデルその2

「エルステッドさんはふと立体的に考えみることを思いついて,実験整理問題の結果を見ながら,このスタンドモデルになにげなく方位磁石の針(の紙モデル)を貼り付けてみたんやって・・・」
子どもたちにとって一番見やすい(3)の結果を例に挙げ,紙で作った方位針をぺたりと貼り付けます(表にも裏にも色を塗っておきます)。スタンドの棒には,あらかじめ針金で横棒をつくっておきます。


06時間目磁界モデルその3

「それで,これまたなにげにスタンドの方向をくるっとひっくり返してみると・・・さっき貼った(3)の結果が,(1)の結果と同じになっているではあ~りませんか!!」
「え?」「うわ! ホンマじゃ!!」
「な?(^.^) それでエルステッドさんも『アレ?』と思ったんだろうな~・・・。今度は,手前側にもう一度(3)の結果を貼り付けてみたんだけど・・・」
「おぉ~!」「さっきと一緒になっとる!」
ちょうど表から見たのと裏から見たのと,対称的になることが一目瞭然です☆
このあたりから「ハッ!」と気づきはじめた子がチラホラ出てきます。


06時間目磁界モデルの完成

「何か見えてきたよね~(笑)」
「わかった! 分かった!!」
「エルステッドさんもこのあたりまで来たら,何か確信を持ってひらめくものがあっただろうね。『そういや横にもまだ貼れるぞ』ということで,今度は横を正面に持ってきて,同じように(3)の結果をペタペタと貼り付けていくと・・・」
「おぉ~!」「すごい\(◎o◎)/!」
「なんか,電流の向きに対して生まれる力が,ある法則を持ってない?」
「はいはい!! 言いたい!」「うずまきになっとる~!」
このように,実験結果を1つずつ立体的なモデルに貼りながら,徐々に力の働き方を解明していく感じで「右ねじの法則」を導入してみました。子どもたちは,自分も一緒に発見する過程を体験している感じで,いつになく真剣に聴き入り,そして興奮していました♪


06時間目直角の説明

このスタンド磁界モデルをもとにすると,電流の向きと磁界の向きが「直角になっている」ことの説明も用意です。ペタペタと2種類のカードを,それぞれの向きに合わせて貼るだけです。くどくどと説明しなくても,直観的に理解できます。これで,最初に授業書を読んだときに感じた「???」の部分は気持ちよくクリアできました。
田中さんがこういう風に展開したのかどうかは分からないけど,とにかく「発見」の過程を楽しく追体験できるということで,画期的な授業運営上の工夫だと思います(^^)v


06時間目エルステッドの発見

ここまでやったところで,「右ねじの法則」という言葉を教えました。授業書の次のページを配る前に,これはもう直観的に理解できると確信したからです。
自分の右手を体の前につきだしてもらいます。肩から指先に向かって電流は流れています。そして,手をグルグルと右回転・・・そう,ビリーズブートキャンプ状態です(笑)

「はい! 左に向いて~・・・ブンブンブン! 次は右~・・・ブンブンブン!」
「ワハハハハ!!」
「右手を前につきだして~・・・はい,ブンブンさせながら前に進む~♪」
「ドワハハハ!」「おっかしいけん~(笑)」

しばし,ビリーズブートキャンプの音楽にのった気分でエクササイズしてもらいます。
もちろんボクは,ノリノリのビリー隊長です(^^)v
注意するのは,「いつも右手だけでやる」ということ。両手いっぺんにやると,それぞれ腕の回転方向が違ってくるのです。あくまでも,腕を回すのは右回りです。これが,電流の周りにうまれる磁界の向きということになります。

ボクは,ここで初めてうずまきの向きに注意してもらいました。「右ねじの法則」の中の「右まわり」という部分は,これから授業を進めていくにおいて正しく予想を立てるためには重要です。でもそれよりもっと大切なことは,「電流を流すと磁場ができる」という感動。「それを解き明かす法則がある。それを見つけた人がいる」ということ。そのことにまず感動的に出会って欲しかったのです。その上で,「その法則が自分にも分かる」という嬉しさ・・・そういう順番に認識していって欲しいから,最初から「右回りであること」を強調しないことにしました。

「正しい法則はこれだ!」ということを強調しすぎると,「自分には分からなかった」ということや,「きちんと覚えなくちゃ落ちこぼれるかもしれない」という思いにもつながっていきそうに感じたんだけど・・・。これは考え過ぎかな? いや,考えすぎだとしても,「正しく理解することも大切だろうけど,それよりはまず自然界に存在する見事な法則性を解き明かす楽しさを優先する」ことは欠かせないだろうな~。まずは感動! それから正しく理解・・・だとボクは思います。あんまりこだわる部分じゃないかも知れないけど・・・。「覚えることより,まずは感動して欲しい。楽しく出会って欲しい」ということかな?
まぁ,直観的に楽しく身についたし,授業にメリハリが出たのでヨシとしてます(^^ゞ


06時間目うずまきモデルその1

さらにモデル追加! これはおそらく高知の伊藤竜一さんが考案したんだと思うけど・・・
段ボールで工作して作る「うずまきモデル」です(※命名は後藤が勝手にしました)。
材料は,100均の工作コーナーと学校の段ボール庫で簡単に手に入ります。きれいに仕上げようと思ったら,少々工作時間がかかりますが,まぁ簡単にできます。


06時間目うずまきモデルその2

手で持っている棒が電流を流す針金をあらわしています。電流は,手前から奥に向かって流れています。右回転でグルグルさせながら方位針に向かって近づけていくと~・・・


06時間目うずまきモデルその3

あ! 磁界の向きに引っかけられるように方位針が動きました!!

このモデルもまた,「右ねじの法則」をもとに方位針の動きを予想するとき,その判断を直観的に助けてくれます。有効なイメージを提供してくれる優れグッズだと思います。実際,先ほどのスタンドモデルで,子どもたちは感動的に「右ねじの法則」を理解してくれたと思っていたんだけど,このモデルでの方位針の動きを見て初めて,「あ,そうか~!」と声を出す子も大勢いました☆


06時間目うずまきモデルその4

方位磁石の位置が針金(電流)の上にある場合も・・・簡単に説明できます!

難点は,大きく作りすぎたことかな? 持ち運びや保管に不便ですσ(^◇^;)
でも,クラス全員を相手に説明するには,これくらいの大きさがあった方がいい。
ただ,グループごとに配って利用してもらうのはさすがに無理です。
もっと手軽な材料確保ルートをはじめ,工作のしやすさ(分解して組み立てられるといい)などの点から,次にこの授業書をするときはぜひとも改良に着手してみたいと思います。


06時間目方位磁針通電前

モデルの上では右ねじの法則を「発見」できました。でも,それが本当かどうか,自分の目で確かめてみたいものです。授業書には,そのあたりでも有効な実験が紹介されています。

針金を透明プラ板の中心に垂直に通します。電流は下から上に向けて流れています。
子どもたちにも下にしゃがんで上を見上げてもらい,ビリーばりに腕を「ブンブン」と右回転させてもらいながら,磁界の向きを確認してもらいます。その上で,針金を取り囲むように方位磁石を配置します。方位針の向きは,4つとも当然,北を指しています。
※磁界の向きを最初から書いてあるプラ板を用意したんだけど,この場合,子どもたちと確認しながらその場で磁界の向きを書き込み,それから方位磁石を置く方がいいかもしれませんね。


06時間目電源装置

この実験の電源には,山口の池田基博さんのセットに入っていた電源装置を使わせてもらいました。実験をする前に,念のためうずまきモデルでも針の動きについて確認しておきます。

「電流が流れると,それぞれの方位針の向きはどうなると思う?」
「うずまきに沿うようになるんとちゃう?」
「もしそうなったら,磁界の存在がこの目でも確認できるってことよな・・・さて,やるぞ~!」


06時間目方位磁針通電後

軽く予想を立てたあとだけに,みんな固唾を飲んで見守ってくれました。
電流を流したとたん,方位針が一斉にプラ板上の矢印の向きに沿って方向を変えるのを見て「おぉ~!」という歓声があがりました。「見えんかった!」という子のためにも,はたまた「もう1回!」というリクエストを出す子にもこたえ,何度も電源のオン・オフを繰り返しました。


ところで,田中新さんといえば,「右ねじカップ」の開発で有名な方です。
でも,ボクは今回「右ねじカップ」を導入しませんでした。時間的な都合もあるんだけど,それ以前に,「今日のモデルだけで十分だ」という手応えがあったからです。
さて,第1部は残りあと少しなのですが,右ねじカップを導入するかどうか・・・ボクは,「第1部は,右ねじカップは必要ないかも知れない」という予想を立てています。

なんにせよ,問題も討論もない1時間だったのに,発見の興奮がさめやらぬ実に楽しい1時間となったことが一番嬉しいことでした☆

  1. 2008/01/28(月) 13:45:11|
  2. 電流と磁石2007
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

電流と磁石

電流と磁石の授業たのしく読みました。いい感じで進んでいますね。その次の練習問題はどうせしたか。でも,できなくても笑顔でね。次回の向きは便宜的なもの。N極の指す向きと決めただけなのですから,それよりも渦巻きになっている地場をイメージできればいいと思います。
難しけどたのしい,いや難しいからたのしいという世界があるということを知ってほしいなと思います。
  1. URL |
  2. 2008/02/15(金) 12:24:14 |
  3. 池田基博 #-
  4. [ 編集]

>池田さん

コメントありがとうございます!
このブログの記事を読んでいただけたというだけで嬉しいです☆

次の「練習問題」は脅威の正答率で,心配していたことにはまったく引っかからず,
子どもたちも楽しみながら取り組んでくれました。
脅威なのは・・・正答率よりも,「正しく言い当ててやる!」といった子どもたちの意欲でした。

《ばねと力》をやっているあたりからの特徴なのですが,「不思議だな」「面白いな」という
楽しみ方に加え,「俺が正しく言い当ててやる」という闘志(?)をむき出しにする子が
増えてきました。問題説明が終わってからは,近くの子どうしで,それはもう勝手に
議論が始まります。予想の集計を待たずして,教室のアチコチで討論が始まります。
そして,予想の集計をしたあとはもう,言いたいことは言い尽くして「早く実験しよう」
といった感じの授業展開が多いです・・・σ(^◇^;)
でも,ボクはその雰囲気がすごく好きで,子どもたちの好きにさせてやってます。
「みんなで議論する楽しさ」と「正解したくて必死に向き合う楽しさ」が感じられるのです。

この《電流と磁石》の授業書は,いざ授業を始めるまでは「分かりにくいんじゃないかな?」
ということをボクは心配してました。でも,それはどうやら杞憂でした。
エルステッドの発見物語を通して感動的に「右ねじの法則」に出会った子どもたちは,
ボクが特に意識しなくても,この法則を使って考え,そしてそれをうまく問題場面に
適用させることで未知の現象を正しく言い当てられることを心から楽しんでくれてる
ように思います。
※第2部も後半に入ってきた今では,「分かりすぎて飽きてきた」雰囲気が漂うくらい(^_^;)

なんにせよ,感動的に法則に出会ったことと,有効なモデルが印象的に根付いたことで,
次の練習問題は楽々クリアできました。正答率が高すぎた授業だけど,「やったー!」
という反応が本当に心地よい授業でもありました。

http://gkasetsu.blog53.fc2.com/blog-entry-175.html#more
上記URLにその記事を掲載しています。
よろしければご覧下さい。


池田さんにお借りしている授業セットが使いやすく,おかげで想像以上にたのしく
授業を進めることができています。
ありがとうございます<(_ _)>

また今度ともよろしくお願いします。
  1. URL |
  2. 2008/02/16(土) 00:33:38 |
  3. 後藤浩之 #-
  4. [ 編集]

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徳島で小学校教員をしています。

後藤浩之

Author:後藤浩之
小学校教員になって15年目。
仮説実験授業を始めて14年目です。
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